南 瑠衣@小笠原環境メッセンジャー[ルイいる?blog]
このblogは小笠原環境メッセンジャー@南 瑠衣が自分なりの視点で環境問題を伝える日記です。 清掃活動や環境イベントなどの様子を、随時報告します。
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2010年 01月 23日 (土)
テーマ : つぶやき - ジャンル : 福祉・ボランティア
水晶の成長速度が気になったので思い出してみた。
以前、文献では水晶は自然下の条件においては1mm成長するのに100年かかる、という記載の記憶があった。100年じゃなく100(万)年だったのかもしれない。それだけの時間をかけて、成長する水晶はやはり神秘的であり魅力的だ。うーん、私の記憶では100年で1mm成長する(条件化により変化する)と記憶していたが、水晶の成長速度も気になった。普段、私達が目にする数cmもの水晶は一体、何千年の時をかけて成長したのだろう。

RUI
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二酸化珪素(SiO2)は、分子配列・結合状態・不純物の違いによって石英・ガラス・水晶・岩石などのさまざまな様態を示す。なかでも水晶は、最も純度が高く、高次な分子構造(3次元網目)を持ちながら、六方晶形の結晶構造を有しており、その規則的な分子構造から圧電効果という稀有な特性を持つ。このため、水晶は水晶振動子や半導体素子などのデバイスとして用いられ、我々の身近な電化製品、たとえばクォーツ時計・パソコン・カメラの中にも使用されている。これらの人工水晶は、工業生産され、日本製がトップシェアを誇る・・・とは言うものの、実は人工水晶のほとんどが、天然水晶を高温高圧下で精製、再結晶させたものに過ぎない(それでも凄い技術には違いないのだが)・・・では天然水晶は、一体どのように形成されてきたのか?本稿は、地球科学・結晶化学・地質学などの各種文献から、天然水晶の生成に関する記述を整理し、拙いながらも試行・総括したものである。

天然水晶の生成メカニズムについては諸説あるが、おそらく概要は次のようなものになるであろう。
地殻変動によって、地殻の下層にあたる上部マントル層(地下50~100km)に海水が浸入することにその端を発する。マントル層に到達した海水は高温・高圧下にあることから高い活性を呈し、ある種の超臨界状態にあることが推測される。マントル層は通常、固体性状に近く、マントル層の主成分である珪酸鉱石類((Mg,Fe)2SiO4)は、この高活性の海水によって分解され、その融点は急速に低下し、溶融状態を呈する(溶融マグマ)。また、溶融マグマは、分解と溶融によって体積が膨張し、上部マントル層よりも比重が小さくなり、結果として浮力が生じ地表へと上昇を開始する。

溶融マグマは地表へ上昇するに伴い、圧力と温度は低下し、次なる現象が進行する。
・分解していた珪酸が重合を開始し、高分子量化する(式1)。この反応は初期段階には珪酸(SiO4)が鎖状に長くのび(図1①)、次に2次元網目状(同②)となり、やがては3次元網目構造(同③)へと構造を高度化(脱水縮重合)していく。
・これらの成長途中の珪酸(図1①~②の状態)とイオン化傾向の低い金属イオン(Mg,Fe,Ni)とが結合し、金属分が多く含む岩石(カンラン石、輝石、Ca長石、など)が晶出する。
上述の岩石類は、比較的高融点で早い段階で凝固し、また、金属分が多いために高比重を呈する。したがって溶融マグマから晶出するや分離・沈降し、マントル層内へととどまると考えられる(分別結晶作用)。

一方の溶融マグマは、①金属不純物を排出することで比重が低下し浮力を得る、②環境の圧力が低下し溶融状態を保ちやすくなる、などの理由によって上昇を継続することが出来る。すなわち、溶融マグマは金属不純物を排出して珪酸純度を高めつつ、脱水縮重合をし、地上へと上昇を継続するものである。
では、この溶融マグマの上昇はどこまで続くのだろうか?上昇のドライビングフォースが浮力、すなわち比重差であることはすでに述べた。マグマは上昇し、やがて地殻中の花崗岩の層に到達すると比重差が0となり、上昇を停止するのである。(マグマ溜り)。ここでも地殻中への熱拡散は進行し、溶融マグマ内では引き続き脱水縮重合は進行し、大部分が花崗岩として晶出される。ここに至り、前述のマントル層を分解した水分が、再び岩石内の空隙に分離、凝縮される(マグマ水。なお、マグマ水が水蒸気爆発したものが、火山爆発とする説がある)。

地表に近づいたとはいえ依然として岩石内は高温・高圧であるためにマグマ水は高活性で、高分子量化・高次化した珪酸(図1の②~③の状態)を十分溶解しうるであろう。花崗岩内部では環境温度・圧力(=水の分圧)の低下が進み、水溶液中であっても式(1)の重合反応が進行し、ついには3次元網目構造の珪酸が晶出し、水晶の成長が開始する。現在、多くの水晶が、花崗岩の晶洞や花崗岩が風化した真砂・粘土質中から出土することを踏まえると、マグマ溜りで晶出した花崗岩が、ある種の耐熱・耐圧反応容器として機能し、水晶を育んだと考えても良いだろう。

ここで、珪酸構造について触れておきたい。珪酸の化学式は(SiO2)で示されるが、最小単位(単量体)は(SiO4)である。(図2の左)正四面体の中央に1個の珪素原子(Si)を、各頂点に酸素原子(O)を配置したものが珪酸の最小単位・単量体である。酸素(O)原子と珪素(Si)原子の結合は、イオン結合と共有結合の両方の性質を備え、かつ、中心の珪素(Si)原子が周囲の酸素のイオン半径にほぼ完全に隠れる状態(図2の右)となる。ゆえに珪酸単量体は非常に剛直・安定であり、あたかも一種の原子のように振舞う。単量体が頂点の酸素原子を共有しながら、3次元的に連結したものが(SiO2)である。Si02において、頂点の酸素(O)はボールジョイント的役割を果たし、温度・圧力・濃度に応じて最適な角度をとる。このため、SiO2は環境に応じ、いくつかの結晶構造をとる(多像・多形)ものであるが、最終的に我々が手にする水晶はいずれも低温型石英と呼ばれる六方晶形である。ちなみに、水晶を573℃以上に加熱すると直ちに結晶構造は崩れ、冷却してもガラス状態、すなわち石英(練り水晶)となってしまうので注意されたい。

このように天然水晶は地球的規模の反応により生成したものであり、その起源はマグマにまで遡る。また、水晶の成長速度は1㎜/百万年とも言われる。先般、ブラジルで全長数mの水晶が発見されたが、地球の誕生(46億年)に匹敵する時間をかけて成長したものと言えよう。さて、本誌に小生が採集した天然水晶(国産)付しております。その透明度や形状を楽しむだけでなく、生成過程や時間を想像いただければ幸いです。

参照:http://yakan.tank.jp/coca/2008/01/post_150.html
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